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June 26, 2006

25周年記念ライヴを終えて

さて、角松敏生25周年記念ライヴは、私にとってどんなライヴであったかというと。

振り返ってみれば5時間強の長丁場ながら、ちっとも飽きなかったし、そんなに長い時間が経っているとは思わなかった。

1曲目は「Realize」だったらいいな、と思っていたので素直に喜んだ。青木さんがいつも居る位置には、いつもと同じ支度がしてあり、いつもと違うことと言えば、お花とパネルが置いてあって、青木さんがそこに居ないということだけだった。

最初のメンバー紹介の時、「ベース、青木智仁」と角松が言った後の鳴り止まない拍手をしばらく聞いた後「はい!」と切った時の角松の表情が忘れられない。あの角松を見た瞬間から、青木さんのことでライヴ中には泣かない、と決めた。

解凍後のアルバムごとに区切られたライヴは、そのアルバムのCMフィルムや角松のインタビューフィルムが間に挟まれ、そのフィルムを観ることにより、気持ちが区切られて、その頃の自分も思い出すことができた。

沖縄タイムが設けられたことでも分かるように、今の角松には沖縄のミュージシャンや沖縄の音楽が重要で、それはこれからの角松の音楽にも影響があるのだろうと、ぼんやりと思いながら聴いた。

聴き飽きるのが嫌で、「Smile」のヘビロテは最近止めていたのだが、琴線はどうやら慣れてしまったようで、最初に稲沢で生で聴いた時のような自分でもどうしようもない感情の昂ぶりは既にやって来ず、角松は良い曲を書いたなぁ、千秋さんの声は素敵だなぁ、とナチュラルに「Smile」を聴いている自分に驚いた。

結果、更に驚いたことに今回のライヴで私は泣かなかった。ここ最近の角松ライヴでは、決まって何かの曲で泣かされてきたというのに。だが、それは決して感動していなかった訳ではなく、感情の盛り上がりは多々あったのだ。青木さんのことでは泣かない、そう決めた時に涙腺がすべてに対しての反応を止めてしまったのやもしれない。

「初恋」や「飛行機雲」など、iPodから流れてくるだけで涙腺崩壊してしまうような曲が、解凍後は「Smile」くらいしか今の自分にはないからかもしれず、そして「Smile」を落ち着いて聴けたからかもしれないが。

それにしても、青木さんがそこに居るようにライヴをする、というのは角松だけでなく他のメンバーにも負担がかなりかかったであろう(もちろん技術的にも精神的にもだが)。いつも大きなライヴでおどける友成さんが、ずっと真顔でプレイしていたのが、梶原さんが笑顔でギターを弾かなかったのが、浅野さんが唇の端を上げてしてやったり顔をしてソロを弾かなかったのが、それを物語っていたように思った。

角松がステージ袖に消え、客電が点き続々と皆が帰途につき始めた頃、会場には「Smile」のインストが流れた。これが流れ終わった時、「本日の公演はすべて終了しました」とアナウンスが流れた。このインストまでが25周年記念ライヴだったのだということに、この時はじめて気が付いた。粋なことをする!

角松25周年記念ライヴ。角松を好きであり続けた私達にとっても記念のライヴは終わった。次は、30周年記念ライヴである。それまで、お互い元気でいよう。そう思った。

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